よくある疑問
- 論点思考って何?ていうかそもそも論点って?
- 議論してるといつも論点がズレてると言われる
- 考えすぎると、気付いたら関係ないこと考えてることがある
上記のような疑問を持っている方へ。
「課題を明確にする」
「散らかった話を整理する」
論点思考ができると上記のようなスキルが身につきます。
仕事の本質は課題解決のくり返しなので、論点思考はビジネスパーソンにおいて重要なスキルです。
本記事の内容
- 論点思考とは
- 論点思考のトレーニング方法、コツ
- 論点思考を使った例題
- 論点思考の学び方・おすすめ本
この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。
- 上場企業の管理職
- 200名以上の従業員マネジメント経験
- 現在はIT企画部門
- 10億円以上のプロジェクト担当
- 経営層に向けたプレゼンが日常業務
業務はこんな感じです。
論点思考は通常業務で必須レベルです。
(Twitter:@logithin_labo)
タップできる目次
論点思考とは何かを簡単に解説【そもそも論点とは?】
論点思考とは、直面している課題で最も解決すべき課題を見極める思考法です。
論点とは
一般的な考え方は「議論の中心となる問題点」の意味です。
議論の中心となる問題点。「論点から外れる」
出典:コトバンク
似たような使い方をする単語として「論争点」「問題点」「争点」などがあります。
論点がズレてるよ、論点のすり替えじゃない?とか言われたことありませんか?
つまり、「それはいま考えるべき問題じゃないよ」ということですね。
論点がズレてしまうと何も解決しない
前述の通り「論点がズレる=問題点が違う」になります。
つまり、論点がズレると何も解決しません。
論点がズレている例
問:〇〇銀行の個人情報流出の最大の問題はなんでしょうか?
「でもそもそも個人情報を預けてる側にも問題があるよね」
「それは論点がズレてるよ」
上記で本来語るべき論点は「個人情報流出の最大の問題」です。
- システムが不完全
- 管理体制に問題がある
例えば上記のようなことがあげられます。
「でもそもそも個人情報を預けてる側にも問題があるよね」とうのは銀行ではなく利用者にフォーカスしているので論点がズレています。
考えていると話が全然違う方向にいってしまう人の特徴としては
上記のように「ズレた論点に会話を合わせてしまう」
「ズレた論点で思考と続けてしまう」といったことが起きています。
論点を意識し、ちゃんと立ち返るように意識すれば改善されるはずです。
論点がズレるとその後全てが無意味になる
前述の例でわかっていただけたと思いますが、間違った論点は何も生み出しません。
論点がズレるとその後の分析や戦略が全て無意味となります。
仕事において論点設定がズレてしまうと課題が解決しなくなるに等しいです。
なので、論点思考は重要なんです。
仮説よりも論点が大事
ここで論点思考とよく比較される仮説思考について簡単に解説しておきます。
よく論点思考と混同されるので注意が必要です。
仮説思考とは、課題に対して「仮の結論」を見出し、その仮説に基づいて実行・検証などを行っていく考え方です。
仮説思考の例
例えば、本屋さんの売上が悪いとき。
- お客の数(客数)が減っているという論点を設定
- 来店客数が減っている、という理由で仮説を立てる
Googleのサジェストでも「論点思考 仮説思考 順番」と検索されるほど混同されやすいこの2つの思考法ですが
結論、論点思考>仮説思考で考えましょう。
なぜなら、論点を正しく認識できないとその後の仮説が成立しないからです。
例えば上記の「売上落ちている原因」の例でいうと、本当の原因は客数にあるのに、客単価を改善するアクションをしても無意味になりますよね。
よって、まずは論点思考を極めることが重要です。
論点思考のトレーニング方法【3つの手順】
疑問:論点思考って鍛えられるの?
結論、以下の3つの手順を意識すれば論点思考は鍛えられます。
ただし、当然一朝一夕でつく力ではないので以下のポイントを押さえて考えるクセを付けることが重要です。
論点思考を鍛える3つの手順
それぞれ解説していきます。
手順①:課題を疑うクセをつける
与えられた問題や課題に対して「それが本当に問題なの?」疑うクセをつけましょう。
例えば、「売上が落ちている原因を部署で議論した」場合
- 事例:本屋Aの売上が落ちている原因を部署のメンバーで議論していた
- 論点:部署のメンバーが「立地条件は良いか」という論点があげました
- 結論:「立地条件が悪い」ことが原因で売上が落ちていると結論づけましら
この場合、会社は次に何をすればいいでしょうか?
ここで出したいのは「売上が落ちている原因」です。
つまり、売上回復のための策を取りたい→売上回復のための改善アクションを取りたいわけです。
それを立地のせいにしたところで「どこかに移転する?」という選択肢しか取れません。
- 目的:売上を上げたい
- 手段:売上が落ちている原因をみつける
上記のように認識すれば、具体的に改善行動ができる原因追及こそ目的に沿った論点思考だとわかりますよね。
「この論点はあっているのか?」と疑うクセをつけましょう。
手順②:課題の背景を考える
重要な論点は、解決したい課題の背景から見えてくることがあります。
上の例で言うと、問題を解く側から一歩離れて本屋さんの立場に立ってみます。
- 本屋さんの思い:売上を上げたい
- 考えるべき論点:売上を上げるためにできること
本屋さんは売上が落ちている原因を明確にして何かしら対策したいはずです。
つまり、「立地の悪さ」と結論付けたとしても本屋さんは何もできないのでこの論点には意味がないということです。
論点を絞るに当たっては、その人が課題に感じている背景を読み取ることも必要です。
手順③:フレームワークを使う
疑問:そんなこと言われても立場の違う人の気持ちになんてなれない
上記のように思う人もいると思います。
そういう場合は、フレームワークを使うと良いです。
そもそもフレームワークとは、ビジネスシーンにおける「よくある悩み」を型にしたものです。
例えば、「3C分析」というフレームワークは、企業の課題を洗い出すためには
「自社」「顧客」「競合」の3つの視点で洗い出すといいよ、というフレームワークです。
自社の課題を探るためには「顧客」と「競合」の分析が必要だよ、というガイドをしてくれているわけです。
上記のように、今置かれている状況や関係を可視化するために使うのがフレームワークです。
状況に応じて使い分けることで様々な視点で物事を俯瞰することができます。
論点思考が学べる唯一の本を紹介【+α:仮説思考も紹介】
最後に論点思考を学べる唯一の本を紹介します。
本書は、コンサル業界で著名な方の本で具体例も交えて書かれています。
YouTubeに要約情報もあったのでリンクを貼っておきます。
8~10分くらいの動画で要約情報チェックして良さそうなら手に取ってみてください。
おすすめ本:論点思考
本書の内容
最も重大な過ちは間違った問い、不要な問いに答えること。
成果を出すには、「正しい答え」ではなく、「正しい問い」が重要だ。
正しい論点で問題解決力が劇的に向上する。出典:本書の内容説明より
ポイント:課題解決には論点の見極めが最も重要
『最初の問』が間違えていたら成果を出すことは不可能、つまり論点の見極めが最も重要。
最も重要な課題は何か?→論点を整理するという行為は仕事するうえで常に求められます。
『解決に向けた思考のプロセス』を学ぶには論点思考はおさえておきたい内容です。
要約情報
参考:仮説思考
本書の内容
仕事の速さ・出来栄えを決めるのは何か?
それは「分析力ではなく、仮説である」と著者は説く。
ボストン・コンサルティング・グループでの20年の経験から、コンサルタントの必須能力である「仮説思考」を解説。出典:本書の内容説明より
ポイント:仮説思考を使いこなせば、限定的な情報だけで全体像を整理することが可能
仮説思考をすることで、アイディアや思考を止めないコツを身につけることができます。
『仮説=こうかもしれない?』と当たりをつけることで思考を止めないコツがわかります。
『脳をどうやって使えば処理能力が上がるか』といった感覚がつかめるので課題に向き合うと思考停止してしまう、といった人におすすめです。
要約情報
まとめ:論点思考とは課題解決能力に直結する
論点思考とは、直面している課題で最も解決すべき課題を見極める思考法です。
課題に対する論点がズレてしまうと、せっかく時間やお金をかけて解決しようとしていることがすべて無駄になってしまいます。
チ論点思考トレーニング3つの手順
本記事では上記をお伝えしました。
ぜひ、参考にしつつ論点思考を磨いてみてくださいね。