ロジカルシンキング

振り返りのフレームワークKPTを具体例つきで解説【実体験あり】

よくある疑問

  • 会社で上司にKPTを意識しなさいと言われた
  • KPTって聞いたことあるけどやり方がわからない
  • イメージがわかないからKPTの具体例とか知りたい

 

こんな疑問を持っている方へ。

 

本記事では、上場企業管理職の僕がKPTの使い方について具体例つきで解説します。

僕が部下にする教育通りに解説しますので、上場企業の教育ってこんな感じかと思いながら読んでください!

 

この記事の信頼性

この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。

  • 上場企業の管理職
  • 200名以上の従業員マネジメント経験
  • 現在はIT企画部門
  • 10億円以上のプロジェクト担当
  • 経営層に向けたプレゼンが日常業務

業務はこんな感じです。

KPTを使うことは通常業務で必須レベルです。

(Twitter:@logithin_labo

ぽてと

 

振り返りのフレームワークKPT【3つの要素】

 

KPTは業務やプロジェクトなどを整理し、振り返りを行うためのフレームワークです。

 

KPTとは

  1. Keep(継続すること)
  2. Problem(改善すること)
  3. Try(新たに挑戦すること)

 

上記のようにそれぞれの頭文字を取ってKPTと言います。

 

KPTを行うことで、良かったことは継続→反省点は改善→そして、次はこうしよう!

という挑戦項目をまとめることができます。

KPTを構成する3つの要素をそれぞれ解説していきます。

ぽてと

 

その①:Keep(継続すること)

継続すること=良かったことをまとめることから始めるとチームの雰囲気、モチベも上がります。

 

  • 業務がスムーズにできたこと
  • 工夫していたこと
  • お客から褒められたこと

 

上記のように今後も継続すべき、と判断できる要素をまとめましょう。

 

管理職していて思うのは、みんなダメなことばかり言って良いことを言わなすぎる。

 

KPTの本質は改善にあります。

 

改善の仮定で良かったことをそぎ落とさないためにもKeep事項もちゃんとまとめるよう意識しましょう。

ぽてと

 

その②:Problem(改善すること)

Ploblemでは業務の改善点となる問題や課題を洗い出します。

 

  • 会議の進行の妨げになってしまったこと
  • 情報が不足していたこと
  • 事前の打合せが足りなかったこと

 

など、より良い方向に向かうために改善すべきことを洗い出しましょう。

 

注意点:あげるべきは人ではなく事柄

 

  • ミスした人を責める
  • 業績の悪い人をつるし上げる

 

上記のようなことは絶対にしないでください。

 

「人」を責めるような場にしてしまうと、反省点を出すのではなくて「責められないようにしよう」という思考が働いてしまいます。

挙げるべきは「人」ではなく「行動」や「事柄」ということを理解しておきましょう。

 

その③:Try(新たに挑戦すること)

KPTのゴールは最終的に新たに挑戦することをまとめることにあります。

 

  • Keepで洗い出したこと   →さらなる改善点がないか
  • Problemで洗い出したこと →解決策を提案する

 

洗い出して完了ではなく、具体的に」何をすれば問題や課題が解決できるかを議論しましょう。

 

そして、Tryで整理したことは次回のKPTで見直しをかけていきます。

 

KPTも習慣にして実施していくことによって改善のサイクルをつくりだすことができますよ。

ぽてと

 

KPTの具体例を2つ紹介します【実体験あり】

KPTの中身はわかったけど、実際の使い方とかイメージできない・・・

 

上記のような方へ。僕の実体験を含め具体例を紹介します。

ぽてと

 

実体験①:店舗で労働時間の削減に取り組んだKPTの例

Keep

 

  • 会議は1週間のうち最大1回、毎週水曜日の定例とした
  • 毎週水曜日はノー残業デーとして定時あがりを徹底した

 

Problem

  • 定時通りあがっている人とそうでない人の差が激しい
  • 残業している人の業務負荷が多く、必然的に起きている
  • 時間に追われるタスクが多く、納期ギリギリのため残業が発生している
  • 上司から突発的にタスクがふられているため残業が発生している

 

Try

  • 業務負荷の多い人のタスクを割り振ることで負荷を分散する
  • 従業員全員で取り組めるタスクを決める
  • 残業が突発的に発生しないように、1日の半分が経過した時点で業務報告を行う

 

上記のように洗い出したことで、人によって差があるという原因の洗い出しと、タスクを割り振るという解決策の提案ができた例です。

 

業務に忙殺されると当たり前のように過ぎていたことがこうして振り返りをする時間と型があると問題を正しく認識することができますね。

 

実体験②:僕が担当した社員研修でのKPTの例

 

Keep

  • インストラクターの進行は上手くいって適度な緊張感を保ちつつ研修の雰囲気は良かった

 

Problem

  • 事前の案内に不足があったため受講者の参加意識に差が出てしまった

 

Try

  • 会場案内や服装の指定までもう少し事前案内を明確にすること、受講者の声を共有することで「参加者全員考える会」にしていく

 

上記のようなKPTをしました。

 

KPTをするに当たって、特い発言しないオブザーバーという立ち位置で上司にも研修に参加してもらいアドバイスをもらう、などの工夫もしました。

 

やはりみんなで一体となって反省することで、自分では気づけなかった反省点や、

客観的にみて自分の良かったところなども言葉にしてもらうことができるので

反省と同時に自己肯定もできる非常に良い機会になります。

 

KPTを仕事に活かす方法【3つのメリット】

KPTメリットは以下の3つです。

 

KPT3つのメリット

  1. 課題の認識と解決に向けた動きが取れる
  2. コミュニケーションの促進
  3. 改善に向けた動きのサイクル

 

それぞれ解説していきます。

ぽてと

 

メリット①:課題の認識と解決に向けた動きが取れる

KPTで振り返りを行うことで、課題や問題を認識し、課題解決に向き合うことができます。

 

日々の業務をこなしていると、当たり前のように時間が過ぎていきますが、改まって考えると改善すべきことって多くありますよね。

 

特にKPTでは、具体的な改善アクションをその場にいる全員で共有できるので

  1. 課題の洗い出し
  2. 解決策の提案
  3. チーム内協議
  4. 合意形成

 

上記のような一連の作業をセットで行うことができます。

 

個人でもチームでも使うことができるフレームワークですが、特にチームで実施する際は上記のような効率も望めるのが特徴です。

 

メリット②:コミュニケーションの促進

KPTは参加者全員で課題の洗い出しから解決策まで意見だしを行う特性上、ある種半強制的にコミュニケーションの場となります。

 

  • 毎週木曜日の定時前はKPTの時間にする
  • 上司と月末はKPTを行う

 

上記の例のように、KPTをすることでおのずとコミュニケーションの場をつくることができます。

 

キッカケがないとなかなかメンバーを招集して話し合いの場とかつくれない、と悩んでいる人でもKPTをキッカケにコミュニケーションの場をつくることが可能です。

ぽてと

 

メリット③:改善に向けた動きのサイクル

KPTは、単発でなく継続的に行うことで効果が発揮されます。

 

  • K(継続すること)
  • P(改善すること)を洗い出す
  • T(挑戦すること)を決める
  • 実行する
  • 前回の挑戦したことに対してもう1度KPTを実施する

上記のようにKPTをサイクルにして習慣づけていくことで課題の解決や改善を加速させることができます。

 

KPTを繰り返すことで、「少しずつでも改善している」という実感も得られやすいのでモチベーション向上にもつながります。

 

KPTを上手に実施する方法【3つのコツ】

KPTを行う際のコツは以下の3つがあります。

 

KPTを上手に実施する3つのコツ

  1. 定例化する
  2. 準備に時間をかけない
  3. 複眼で確認する

 

それぞれ解説していきます。

ぽてと

 

コツ①:定例化する

改善に向けた動きのサイクルでに紹介したように、KPTは継続して行っていくことが重要です。

 

  • 毎週木曜日の定時前はKPTの時間にする
  • 上司と月末はKPTを行う

 

といったように定例的にKPTを行う仕組みをつくってしまうことで継続的に課題に向き合う習慣づくりができます。

 

コツ②:準備に時間をかけない

KPTは、気軽にできるフレームワークですので紙とペンがあれば十分実施できます。

 

  • ちゃんと資料化しようと思って準備に時間をかけて議論の時間が少ない
  • 洗い出した意見を清書しようとして時間がかかる

上記のような例は本末転倒です。

 

参加メンバーとホワイトボートに書き出す→スマホで写真を撮っておく。こんな感じでOKです。

 

大事なのは課題と向き合う時間です。

 

コツ③:複眼で確認する

KPTを行う際は複眼で確認するように心がけましょう。

 

もちろん個人で振り返りを行うことも可能ですが

  • 自分ではわからない自分の良かったこと(K:継続すること)
  • 自分では気づけない自分の反省点(P:改善すること)

 

やはり客観的な視点は必要不可欠です。

できるだけ複数人でKPTを行った方が正しい課題認識ができますよ。

 

KPTが学べる【おすすめ本】

本章では、KPTが学べるおすすめ本を1冊だけ紹介します。

お得に読む方法も紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

 

おすすめ本:これだけ! KPT


 

本書の内容

Keep:いいところ、Problem:悪いところ、Try:改善のためにやること。
これらをしっかり共有するだけで業績&チームワークは劇的にアップする!シンプルで効果絶大!すぐに使える新手法!

本書の内容説明より

 

ポイント:シンプルで使えるフレームワーク

これだけ! KPT では、付箋を使って行うスタンダードなKPTのやり方を解説しています。

やり方を解説した基礎編、実践編とわかれているので、自分の課題に沿ってイメージしやすい。

さらにKPTを使ってチームを育てる方法を解説した応用編も。

 

※ちなみに本書は「kindle unlimited」であれば無料(課金なし)で読むことができます。

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まとめ:KPTを使って振り返りの習慣づくりをしよう!

KPTは業務やプロジェクトなどを整理し、振り返りを行うためのフレームワークです。

 

KPTを行うことで「課題に向き合うこと」「チームで会話するキッカケ」などいろいろな効果があります。

 

本記事で解説したポイントや具体例を元に実行してみてくださいね!

ぽてと

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