ビジネス思考法

【コンテキスト思考とは】事実の裏側にある背景を読み解く思考法

よくある疑問

  • コンテキスト思考って何?
  • なんのメリットがあるの?
  • 身に付けるにはどうすればいいの?

 

上記のような疑問に答えていきます。

 

コンテキスト思考ではなく、コンテンツ思考、または「コンテンツ」というワードは聞いたことありますよね?

 

コンテキスト思考力を高めると、誰でも出せる似通った結論ではなく柔軟に物事を見直す力を身につけることができます。

ビジネス思考法として近年注目されている思考法です。

 

本記事では、コンテキスト思考とわかりやすく解説していきます!

 

この記事の信頼性

この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。

  • 上場企業の管理職
  • 200名以上の従業員マネジメント経験
  • 現在はIT企画部門
  • 10億円以上のプロジェクト担当
  • 経営層に向けたプレゼンが日常業務

業務はこんな感じです。

多くの人と仕事するので、洞察力は高い方です。

(Twitter:@logithin_labo

ぽてと

 

コンテキスト思考とは【背景・文脈・前後関係】を読み解く思考

コンテキスト思考とは、事実の裏側に潜んでいる「背景」や「文脈」「前後関係」などを読み解いていく思考法です。

 

コンテクスト(英: Context)あるいはコンテキストとは、文脈や背景となる分野によってさまざまな用例がある言葉であるが、一般的に文脈(ぶんみゃく)と訳されることが多い。文脈により「脈絡」、「状況」、「前後関係」、「背景」などとも訳される

出典:Wikipedia

 

コンテキストの例:みかんの背景を読み解く

例えば以下の写真をみてみましょう。

 

 

 

  • 【左】写真:みかん
  • 【中】写真:みかん 背景:ごみ捨て場にある
  • 【右】写真:みかん 背景:1個1,000円

 

同じみかんの写真でも真ん中は、捨てられたみかんになりますし

右は高級なみかんだとわかりますよね。

 

つまり、この「みかん」の背景を知ったことになります。

 

みかんの写真という事実自体は変わりないですが、「背景」を知ることでこの「みかん」がどういうものかが変化しているはずです。

 

もう少しまとめてみましょう。

 

  • 事実:みかんの写真
  • 背景:不明
  • 状態:普通のみかん

  • 事実:みかんの写真
  • 背景:ごみ捨て場にある
  • 状態:捨てられたみかん

  • 事実:みかんの写真
  • 背景:1個1,000円
  • 状態:高級なみかん

 

「みかんの写真」という事実は変わりないですが

「背景」を知ることで「捨てられたみかん」や「高級なみかん」へ変化したはずです。

ぽてと

 

上記のように同じ事実でも「背景」を読み解くことで状態が変化すること

これがコンテキスト思考の考え方です。

 

コンテキスト思考のメリット・デメリット

ここまで解説したようにコンテキスト思考は、

事実の裏側にある「背景」を読み解く思考法です。

 

本章では、コンテキスト思考のメリットデメリットを解説していきます。

 

コンテキスト思考のメリット・デメリット

 

それぞれ解説していきます。

ぽてと

 

メリット:マーケティングに活かせる

背景を読み解く力は、マーケティングに大きく活かすことができます。

 

例:インフルエンサー

昨今、SNSのが重要だと言われているのは

商品の良さではなく、誰が紹介するか、の方が大事だと言われているからです。

 

コンテキスト思考で考えてみましょう。

ぽてと

 

例えば、何か商品を購入するとき

従来の商品購入のプロセス

  • テレビ、CM等の広告で商品が紹介される
  • その商品が良い商品だとわかる
  • その商品に興味を持つ
  • 実際に購入する

 

上記のように

 

現在の商品購入のプロセス

  • ヒカキンがYouTubeで商品を紹介する
  • その商品が良い商品だとわかる
  • その商品に興味を持つ
  • 実際に購入する

現在は上記のようなSNSを中心とした消費行動が増えていると言われています。

 

ここをコンテキスト思考で

「背景」を考えてます。

ぽてと

 

背景としては、インターネットの普及による情報過多があげられます。

 

例えばスマホを買おうとしたとき

  • いろいろな製品がありすぎて何を買えばいいかわからない
  • せっかく購入するなら失敗したくないな
  • ヒカキンが使ってるならiPhoneにしてみよう

上記のような消費行動の背景です。

 

ここをコンテキスト思考の枠組みに

あてはめてみます。

ぽてと

 

従来の商品購入プロセス

  • 事実:iPhoneの宣伝
  • 背景:iPhoneが良い商品だから
  • 状態:iPhoneが良い商品だから購入する

現在の商品購入プロセス

  • 事実:iPhoneの宣伝
  • 背景:ヒカキンが紹介してたから
  • 状態:ヒカキンが使っているiPhoneなら間違いないから購入する

 

上記のように背景の違いを把握することによって

マーケティングの仕方が異なるわけです。

 

多くの良い商品があって、多くの情報を自分たちだけでは理解できなくなっている、

そんな背景を理解してマーケティングに活かしているのがインフルエンサーの例ですね。

ぽてと

 

デメリット:事実を整理する思考ではない

ものごとの背景を考えるコンテキスト思考は、事実を整理することには向いていません。

 

  • こういうときは~
  • この場合は~

 

上記のように、いちいち背景を考えてしまうと柔軟なアイディアが生まれなくなってしまいます。

 

ものごとの表面的な部分を考えること、本質的な部分を考えること

コンテキスト思考が向いているのは、後者の方になります。

 

表面⇔本質、と使い分けて思考していきましょう。

 

コンテキスト思考を鍛えるコツ【2つの例題】

コンテキスト思考を鍛えるコツは、「事実」と「背景」を分けて考えることです。

 

「観察力」や「洞察力」が非常に大事になってきます。

ぽてと

 

例題で考えてみましょう。

 

例題①:店舗の売上目標の背景

とあるパン屋さんの今月の売上目標が100万円だったとします。

 

背景を考える

  1. 前月の売上が70万円だった
  2. 前月の売上が90万円だった

 

同じ売上目標100万円という事実に対しても

①であれば、かなり無理な目標を立ててるのかな?と想像できますよね。

 

逆に②であれば好調に伸びてるんだな、と想像できます。

 

上記のように売上目標の背景を考えることで、店舗の状態を想像することができます。

 

例題②:会社の資料作成の背景

会社で同じ部署の先輩から売上報告の資料作成を頼まれたとします。

 

背景を考える

  1. 作成した資料をもって報告するのは社長か
  2. それとも係長か

 

社長に対する報告資料であれば、数値報告など事実に基づく報告が求められますが

係長への報告であれば、この「この結果はなぜこうなったか」などの過程の報告が必要になるかもしれません。

 

上記のように「誰への報告か」という背景の違いによって

資料作成の内容が変わってくると思います。

コンテキスト思考が学べるおすすめ本

本章では、コンテキスト思考が学べるおすすめ本を紹介します。

 

コンテキスト思考に特化した方はなかなかないので

以下の1冊がおすすめです。

ぽてと

 

 

おすすめ:コンテキスト思考 論理を超える問題解決の技術

 

本書の内容

モノゴトの背景、前後関係、文脈を洞察する「コンテキスト思考」により、論理思考の限界が突破できる。
「コンテキスト思考」の「3S」フレームワークを活用することで見えないものが見えてくる!

出典:本書の内容説明より

 

ポイント:一歩先を行く『おもしろい成果』を生み出す鍵は『コンテキスト』にある

コンテキスト思考とは『背景・前後関係・文脈』を洞察する思考法です。

フレームワーク『3S』を活用することで実践が可能です。

『コンテキスト思考』というワードで検索して唯一ヒットする本です!

 

まとめ:コンテキスト思考を鍛えて柔軟な思考力を身につけよう!

最後に本記事のおさらいです。

 

コンテキスト思考は事実の裏側にある背景を読み解く思考法です。

コンテキスト思考を身につけることで、物事を柔軟に考える力がつき、

マーケティング等ビジネスに活かすことができます。

 

論理的な思考一辺倒ではなく、コンテキスト思考のような柔軟性を身につけて思考の視点を増やしていきましょう。

ぽてと

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