ロジカルシンキング

ロジックツリーの使い方・作り方を詳しく解説【例題:ダイエット】

よくある疑問

  • 問題解決の方法がわからない
  • 原因ってどうやって特定すればいいの?
  • ロジックツリーって何?

 

こんな疑問に答えていきます。

 

本記事では、上場企業管理職のボクがロジックツリーの使い方について具体例つきで解説します。

 

こんな方におすすめ

  • 問題の原因の特定の仕方がわからない
  • 原因がありすぎて何からやっていいかわからない
  • 頭の中で考えていることを上手く表現できない

 

ロジックツリーを理解すると上記のようなことが解決できます!

僕が部下にする教育通りに解説しますので、上場企業の教育ってこんな感じかと思いながら読んでください!

 

この記事の信頼性

この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。

  • 上場企業の管理職
  • 200名以上の従業員マネジメント経験
  • 現在はIT企画部門
  • 10億円以上のプロジェクト担当
  • 経営層に向けたプレゼンが日常業務

業務はこんな感じです。

ロジックツリーは、使うだけでなく「使い方を教える」ことまで通常業務レベルです。

(Twitter:@logithin_labo

ぽてと

 

ロジックツリーとは?【ロジカルシンキングの超基本】

 

ロジックツリーとは、問題や課題を分解していくフレームワークです。

上図のようにツリー上に分解していきます。

 

  • 思考ツリー
  • マインドマップ

 

上記のような、ビジネス思考ツールの大もとの考え方になるのがロジックツリーです。

 

ロジックツリーを使う5つのメリット

ロジックツリーを使う5つのメリット

 

 

上記5つがロジックツリーのメリットです!

 

それぞれ解説します!

ぽてと

 

メリット①:課題を見える化できる

ロジックツリーは、ひとつの問題に対して原因や要素を書き出します。

 

つまり、情報の視覚化が可能です。

 

例えば「売上が落ちている原因」をロジックツリーで考えてみます。

 

 

  • 売上=客数×客単価
  • 客数=新規orリピーター
  • 客単価=購入単価or購入点数

 

上記のように課題を見える化します。

 

ひとつの要素に対して紐づく原因が視覚化されると頭の中が整理されますよ!

 

メリット②:原因の特定ができる

ロジックツリーを使うことで原因の特定が可能です。

 

上記の「売上が落ちている原因」で考えてみましょう!

 

 

  • 客単価→昨年と変動なし
  • 客数→減少している
  • さらに「客数」を分解します
  • 新規→50人減っている
  • リピーター→変動なし

 

上記のように原因の特定ができます。

 

  • 売上が落ちている原因=客数の減少
  • 客数が減少している原因=新規客の減少

 

こんなロジックがつかめます。

 

メリット③:解決策がわかる

ロジックツリーで原因の特定まで完了したら、解決策を考えることができます!

 

先ほどの例でいうと

  • 売上が落ちている原因=客数の減少
  • 客数が減少している原因=新規客の減少

 

上記まで分解し、原因の特定ができました。

つまり、「新規客の減少」がボトルネックです。

なので、「新規客を増やす」解決策を考えることで問題の解決ができます。

 

  • 広告を打ってお客を呼ぶ
  • セールを打ってお客を呼ぶ

上記のように策を講じることが可能です。

 

「新規客が増える」→「客数が回復する」→「売上が上がる」という論理が成立するはずです。

 

メリット④:改善行動の優劣をつけられる

ロジックツリーを使いこなすことで改善行動の優劣をつけることも可能です。

 

先ほどの例は「客数の減少」という明確な原因がありましたが、以下のパターンではどうでしょうか?

 

 

  • 客数・客単価共に減少している
  • 客数は新規が減って昨年よりも50人減少
  • 客単価は購入単価が100円落ちたことによって200円減少

 

上記のように問題がひとつに絞り切れないときに「何からやればいいかわからない」状態になると思います。

 

そんなときは、優劣をつけることに頭を切り替えてみましょう。

この場合の原因は2つあります。「客数」と「客単価」です。

 

客数の改善 →新規客を増やす

  • 広告を打つ
  • セールを打つ

客単価の改善 →購入単価を増やす

  • 新製品を仕入れる
  • 値上げする

 

具体的にできる改善策を考えたときにどっちの方がコストがかからず実施できるか、どっちの方が即効性があるか?

 

といった思考を深めることによって「今できる最善策」を選択することができます。

 

これらすべてロジックツリーを使い情報を視覚化することで整理できます。

ぽてと

 

メリット⑤:自分以外に伝えられる

ロジックツリーを使えば、情報の視覚化ができるので自分以外に伝えることも容易になります。

 

  • プレゼン資料
  • 部署やチームへの共有
  • 部下への説明

 

問題や課題を解決するために説明をする時間や質の向上が可能です!

 

ロジックツリーの種類【4種類】

4種類のロジックツリー

 

ロジックツリーには上記4種類があります。

ただ、ひとつの課題や問題に対して深堀りしていくという原則は同じです。

 

それぞれ解説していきます!

ぽてと

 

①:原因追及:Whyツリー

 

Whyツリーは、根本原因が何なのかを突き止めます。

 

前述の「売上が落ちている原因」の例がまさにWhyツリーに該当します。

 

 

原因の特定ができたら「改善策」を考えるステップに移行して行動につなげていきましょう。

 

②:問題解決:Howツリー(イシューツリー)

 

Howツリーは、解決したい問題や課題に対して改善策をあげていきます。

 

前述の例であげた「売上が落ちている原因」で考えると一番右の部分が解決策になります。

 

  1. 広告を打つ
  2. 新規客が増える
  3. 客数が回復する
  4. 売上があがる

 

このように仮説立てて改善行動を明確にすることが可能です。

 

③:要素分解:Whatツリー

Whatツリーは、要素を分解して網羅的に把握します。

例えば、先の例の「客数」をさらに分解すると以下のようになります。

 

 

  • 新規or既存?
  • 男性or女性?
  • どのくらい利用する人なのか
  • 何歳くらいの方か?

 

このように課題解決に向けて必要な要素を整理することが可能です。

 

補足:KPIツリー

Howツリーの補足的な役割を果たすのがKPIツリーです。

 

KPIとは、Key Performance Indicatといい、重要業績評価指標のことを指します。

 

簡単に言うと目標達成のためにみるべき指標のことです。

 

  • 例えば、売上を上げ続けるためには「客数」をKPIにして見続ける
  • 利益を上げ続けるためには「売上」をKPIにして見続ける

 

問題解決の要素の中にKPIという指標を設ける手法です。

具体的に数値で目標を立てることで、それに向けて動きの統制を取ることができます。

 

ロジックツリーをつくる【4つのコツ】

ロジックツリーをつくる4つのコツ

 

コツ①:MECEでつくる

MECEとは、「モレなく」「ダブりなく」を整理するための考え方です。

 

論理思考をするうえで頭の中が混乱してしまう大きな原因のひとつがモレ・ダブりです。

なぜMECEを意識しないといけないのか?→モレ・ダブりがあると改善行動があいまいになるからです。

 

  1. 既存客の来店を促す
  2. 既存客の中でも月1回程度の来店頻度の人に来店を促す

 

上記の場合、前者の方は「来店頻度が月1回の人」「来店頻度が週1回の人」などダブりが生じます。

 

  • 「週1回の人」は十分にお店に来てくれているからアクションをかける必要なし
  • 「月1回の人」を「月2回」の来店頻度にできれば売上があがるかもしれない

 

上記のように、広告を打つ際にターゲットをより限定することに費用対効果が生まれます。

 

このようにMECEで考えることでより効果的、効率的に考えることができます。

 

以下の記事で、MECEの詳しい解説をしています。

参考にしてみてください。

ぽてと

 

 

コツ②:課題を明確にする

ロジックツリーをつくるうえでは、課題や問題を明確にする必要があります。

 

  • (売上:100万円)=(客数:500人)×(客単価:2000円)

 

上記だとしたときに、「売上を伸ばしたい」という課題があったとします。

この時に、経費は使っていいのか?利益は落としてもいいのか?

など、明確な条件設定が必要です。

 

  • お金をかけてよければ、強めに広告費などを出して客数を伸ばす、といった策が取れます
  • その代わり、経費増→利益減になります

 

上記のような条件をよしとするか、否か。利益は落とさないまま売上を上げる策を考えるべきなのか。

課題を明確にしていきましょう。

 

コツ③:仮説思考を使う

課題や問題の要素を分解するときには、仮説思考で考えましょう!

仮説とは「仮に立てる説、仮の結論」です。

 

  • 客数減少の原因は新規客が落ちているかも?
  • 売上減少の原因は客単価が落ちているかも?

 

上記のように、仮説を立てて実績数値をチェックする、といった流れをつくることで作業効率を上げることができます。

仮説思考を使って、効率的にロジックツリーをつくっていきましょう。

 

以下の記事で、仮説思考の詳しい解説をしています。

参考にしてみてください。

ぽてと

 

 

コツ④:末端が行動になる

ロジックツリーでは、末端の部分が具体的な改善行動になります。

 

 

上記の例で言うと、「広告」のところが末端です。

広告を打つ→新規客が増える→客数が回復する→売上があがる

 

これがロジックです。

左から右に向けて考え、右から左に向けて行動します。

 

末端部分が行動になるまで掘り下げて考えましょう。

 

ロジックツリーのつくり方を5つの手順で解説【例題:ダイエット】

実際にロジックツリーをつくってみましょう!

例題としてダイエットを取り上げて考えてみます。

 

例題:ダイエット

  1. 原因追及(:太る原因)
  2. 問題解決(:どうやって痩せるか)
  3. 妥当性のある解決策は?
  4. 要素分解(:食べ物を考える)
  5. 結論

 

上記の5つの手順で一緒に考えてみましょう。

ぽてと

 

手順①:原因追及(太る原因)

まずは太る原因は何なのかを考えてみましょう。

 

 

  • 運動不足
  • 食べ過ぎ
  • 食事の内容

 

上記の3つが原因として考えられました。

 

手順②:問題解決(どうやって痩せるか)

次に、手順①で出た原因の解決方法を考えてみましょう。

 

 

上記のように考えることができました。

 

手順③:妥当性のある解決策は?

手順②の内容から一番手早くできる「食事内容を変える」を選択することにしました。

 

 

とはいっても、大好きなお菓子をすぐにやめるのは難しいので、太る原因になるお菓子をもう少し深堀してみます。

 

手順④:食事内容を要素分解

 

お菓子を2日1回にすると決めたけど、それだけだと効果が薄そうだから、これまでと内容を変えてみよう。

ということで上記のようにロジックツリーで要素分解を使い食べ物を分解しました。

 

手順⑤:行動

「あたりめ」や「ビーフジャーキー」などの「よく噛むもの」をおやつにして2日1回に抑えてに我慢する。

上記がダイエットのロジックツリーの結論です。

 

まとめ:ロジックツリーを使いこなして原因特定→改善策を明確にしよう!

最後におさらいです。

 

ロジックツリーを使う5つのメリット

 

ロジックツリーを使いこなすことで上記のようなメリットが得られます。

 

  • 問題の原因の特定の仕方がわからない
  • 原因がありすぎて何からやっていいかわからない
  • 頭の中で考えていることを上手く表現できない

 

こんな悩みを抱えている方は、ぜひロジックツリーを使ってみてください。

ロジカルシンキングの超基本ですので使えて損なし!逆にロジックツリーがわかれば他のフレームワークに活かすことも可能です。

 

ぜひ本記事の内容を参考にチャレンジしてみてくださいね。

ぽてと

-ロジカルシンキング