よくある疑問
- ECRSって何?
- 業務改善しろ、って言われるけど何したらいいかわからん
- 見直しのポイントとかコツがあれば教えてほしい
こんな疑問に答えていきます。
本記事では、上場企業管理職のボクが業務改善のフレームワークECRSについて解説していきます。
ECRSを使うことで、業務改善するときにチェックすべきポイントがわかります。
僕が部下にする教育通りに解説しますので、上場企業の教育ってこんな感じかと思いながら読んでください!
「ECRSとは?」に興味ない、実際のつくりかた教えて!と言う人はECRSを具体例で想像しよう【12個紹介】までスキップしてOKです!
この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。
- 上場企業の管理職
- 200名以上の従業員マネジメント経験
- 現在はIT企画部門
- 10億円以上のプロジェクト担当
- 経営層に向けたプレゼンが日常業務
業務はこんな感じです!
(Twitter:@logithin_labo)
タップできる目次
ECRSとは【業務改善の骨格】
ECRSとは、業務改善のためのフレームワークです。
- Eliminate:排除
- Combine:結合
- Rearrange:再配置
- Simplify:単純化
それぞれの頭文字を取ってECRSです。
- 排除:業務をなくすことができないか?(無駄を排除)
- 結合:業務をひとつにまとめられないか?(結合できる業務はないか)
- 再配置:順序や場所を入れ替えて効率があがらないか?
- 単純化:より単純にできないか?
要は、この4つが業務改善をする際の見直しポイントになります。
ECRSを使う3つのメリット
ECRSを使うことで以下の3つのメリットが得られます!
ECRSを使う3つのメリット
それぞれ解説していきます!
①:引き算の考え方ができる
- 新しいことは始めるけど古いことを見直さない
- 新しい商品を仕入れるけど、従業員の数はそのまま
- 上司は乗り気だけど、部下はしらけてる
こんなことよくありませんか?
仕事をしていると、売上や成果のために上乗せの作業はするけど、「いままでの無駄を見直す」ことってなかなかできないんですよね。
ECRSのEの工程は、「排除=なくせる業務はあるか?」の見直しです。
足し算のだけではなく引き算で考えるキッカケをつくることができます。
②:シンプル化でミスを防止できる
ECRSは、業務をシンプル化することでミスを防止・抑制することができます。
「結合→再配置→単純化」の工程で見直しができます。
- 結合:業務をひとつにまとめられないか?(結合できる業務はないか)
- 再配置:順序や場所を入れ替えて効率があがらないか?
- 単純化:より単純にできないか?
ECRSでは、上記の工程を踏むことで業務をよりシンプルにしていくことを目的としています。
シンプルになればなるほど、ミスが防止・抑制され業務の能率が上がってきます!
③:全体最適の視点
ECRSでは、一連の見直し工程をする中
- 関わりのなかった他部署に情報をもらう
- 実績調査や時間の計測を行う
必ず上記のようなことを実施しますので
これまでは「自分たちのチーム」のことだけ考えていたものを「会社全体」の視点で考えるキッカケになります。
全体の効率を上げていくためには自分たちのことだけではなく、まわりのことも考えないいけない、といった考え方が身につくだけでも大きな改善の一歩につながります!
ECRSを具体例で想像しよう【12個紹介】
- Eliminate(排除):業務をなくすことができないか?(無駄を排除)
- Combine(結合):業務をひとつにまとめられないか?(結合できる業務はないか)
- Rearrange(再配置):順序や場所を入れ替えて効率があがらないか?
- Simplify(単純化):より単純にできないか?
それぞれ解説していきます!
①:Eliminate(排除)の具体例
業務をなくすことができないか?(無駄を排除)
排除の具体例3つ
会議を排除
- 物理的に集まる時間を削減してメール報告などに変更する
朝礼を排除
- 朝の集まる時間を削減する、または、朝礼の中での無駄を排除する
(司会者がコメントに迷う時間→あらかじめテーマを決めておく等)
レジ袋を排除
- 必要なお客には自分で取ってきてもらうことでレジ担当者の案内時間を削減
上記のように排除することを決めると時間や経費を削減できます。
新しいことを始めるには、既存の無駄を引き算することが大事です。
時間=有限なので、何か新しいことをやれば何かを捨てる、というトレードオフの考え方を身につけましょう!
②:Combine(結合)の具体例
業務をひとつにまとめられないか?(結合できる業務はないか)
結合の具体例3つ
会議の合同開催
- エリアAとエリアBの会議を合同開催することによって上司の拘束時間をひとつに結合
- A,B共に出席している人は効率化
書類作成の結合
- 売上、仕入、経費、それぞれ担当者ごとにつくっていた書類1人の担当に変更
- 書類作成時間の削減→2人の担当者の時間が削減
備品保管スペースの結合
- 業務に必要な備品を保管庫から持ってきていたものを作業台に集約
- 作業スペースと保管スペースの結合
- 備品を取りに行く時間を削減
上記のように、何かと何かを結合することで業務を効率化できます!
一緒にできることを「別の場所」や「別の工程」とせず、結合して効率化していきましょう。
③:Rearrange(再配置)の具体例
順序や場所を入れ替えて効率があがらないか?
再配置の具体例3つ
営業ルートの再配置
- 移動距離が短くなるようにルートを変更(A⇔Cの行く順番を入れ替え)
夕礼と朝礼の交換
- 業務後に報告会として夕方に実施していた夕礼を朝いちの朝礼に変更
- 業務後にだらだらと残業していたのが、業務を控える朝いちにすることでテキパキ進むようになった
作業場所の再配置
- 製品の仕入れ→検品→加工が一本の流れになるように作業場所を再配置した
- モノが動く時間が削減されて全体作業が効率化
上記のように場所や物事を入れ替えて再配置することで効率化できます!
物理的な距離や場所など移動時間が短くなるだけでも削減効果があります。
再配置をして効率化していきましょう。
④:Simplify(単純化)の具体例
より単純にできないか?
単純化の具体例3つ
報告を簡素化
- 売上報告はその日の担当者が文章をつくっていたのをテンプレートに変更
- 文章を考える時間を削減し、実績数値を記入するだけで完了するようになった
EXCEL関数
- いちいち計算していたのをEXCEL関数を組むことで自動計算に変更
- 関数を組む時間は少しかかるが、その後は計算処理が不要に
時間設定する
- 会議での報告は担当者ごとまちまちだったので時間設定をした
- 時間設定により「その時間に収まるように」報告がされるようになった
上記のように、単純化する作業で無駄を省くことができます!
「それって本当に必要?」という考える時間やその人任せになっていることなどを見直して
時間を削減、効率化していきましょう!
まとめ:ECRSを使って業務を見直してみよう!
最後におさらいです!
ECRSを使う3つのメリット
ECRSのフレームワークを使うことで
- 業務改善しろ、って言われるけど何したらいいかわからん
- 見直しのポイントとかコツがあれば教えてほしい
上記のような疑問を解決することができます。
何から見直せばいいかわからない、という人は型通りに見直してみましょう!
また、ECRSは定期的に見直すことによってより効果的になっていきます。
排除、結合、再配置、単純化の4つの視点で自らの業務を見直してみましょう!