よくある疑問
- コントロール可能/不可能って何?
- コントロール可能/不可能のメリットって何?
- コントロール可能/不可能の使い方を知りたい
上記のような疑問にこたえていきます。
コントロール可能/不可能は、思考のムダを排除するためのフレームワークです。
「多くの選択肢からどれを選べばいいかわからない」
「考えなくてもいいことを考えてると言われる」
上記のような悩みをもっている人は、コントロール可能/不可能のフレームワークを使って思考のムダを排除していきましょう。
この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。
- 上場企業の管理職
- 200名以上の従業員マネジメント経験
- 現在はIT企画部門
- 10億円以上のプロジェクト担当
- 経営層に向けたプレゼンが日常業務
業務はこんな感じです。
フレームワークを使うことは、通常業務で必須レベルです。
(Twitter:@logithin_labo)
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【コントロール可能/不可能とは?】ムダを排除して思考を効率化
コントロール可能/不可能は、自分たちで変えられるものと、そうでないものを区別するフレームワークです。
- コントロール可能 :自分たちで変えられるもの、こと
- コントロール不可能:自分たちでは変えられないもの、こと
上記のように2つの分類によって、思考を効率化させるフレームワークです。
コントロール不可能なことを思考するのはムダでしかない
「なぜコントロール可能/不可能のようなフレームワークがあるのか?」
それは、コントロール不可能なことを思考してしまう、ムダを排除するためです。
例:「コンビニA店の売上を上げる」について社員同士で議論したとき
- お客の購入率を上げる
- 品出しのスピードを上げる
- 来店客を増やす
- 駅前の好立地に再出店する
- 外から見えるように全面ガラス張りにする
上記のように様々な意見が出ると思います。
しかし、この多くの意見は全てが自分たちで変えられることでしょうか?
コントロール可能/不可能のフレームワークで分類してみます。
- コントロール可能
- お客の購入率を上げる
- 品出しのスピードを上げる
- コントロール不可能
- 来店客を増やす
- 駅前の好立地に再出店する
- 外から見えるように全面ガラス張りにする
購入率を上げるための棚づくりや、品出しスピードは工夫次第で自分たちで変えることができますが
- 来店客を増やす →お客次第だし、広告をうつにも膨大なお金がかかる、自分たちの権限では不可
- 駅前の好立地に再出店する →膨大なお金がかかる、自分たちの権限では不可
- 外から見えるように全面ガラス張りにする →膨大なお金がかかる、自分たちの権限では不可
上記のように、「費用」「労力」「権限」など様々な理由でコントロール不可に分類することができます。
これらのコントロール不可能な要素については、考えても実行にうつすことができませんので、思考のムダになります。
コントロール不可能を認識して、思考のムダを排除していきましょう。
コントロール可能/不可能の3つのメリット【現実と向き合う】
コントロール可能/不可能のフレームワークを習得するメリットは以下の3つがあげられます。
- いま考えるべきことが何かわかる
- 思考を効率化できる
- コントロール不可能な問題の基準をすり合わせられる
それぞれ解説していきます。
メリット①:いま考えるべきことが何かわかる
ひとつ目に、コントロール可能/不可能を使うことで、いま考えるべきことが何か理解することができます。
- コントロール可能 :自分たちで変えられるもの、こと
- コントロール不可能:自分たちでは変えられないもの、こと
上記をもう少し言い換えると
- コントロール可能 :いま考えるべきこと、実行の現実性が高いもの・こと
- コントロール不可能:いま考えてもムダなこと、実行の現実性が低いもの・こと
コントロール可能なことに絞って思考することで、現実的な問題と向き合うことができます。
メリット②:思考を効率化する
ふたつ目に、思考を効率化できる点です。
前述の例を再掲します。
例:「コンビニA店の売上を上げる」について社員同士で議論したとき
- お客の購入率を上げる
- 品出しのスピードを上げる
- 来店客を増やす
- 駅前の好立地に再出店する
- 外から見えるように全面ガラス張りにする
「いや、立地とかムダなこと話したりしないでしょ」と思う方もいるかもしれませんが
思考は絞り込んであげる作業をしないと上記のようなムダな思考に対する議論が生まれます。
例えば「B店は駅前だからこんな悩みなくていいよね」「次に出すC店駅前にしよう」など
「A店について議論」から「駅前店」の議論へと論点がすり替わっていきます。
コントロール可能/不可能で整理することによって、コントロール不可能に分類した要素については今日は議論しません。
と宣言することができるので、頭のリソースを有効に使うことができるわけです。
メリット③:コントロール不可能な問題の基準をすり合わせられる
最後のメリットが、コントロール不可能な問題の基準をすり合わせることができる点です。
これは、言い換えると社員やメンバーの教育につながるメリットです。
議論する上で
- 立地に関する意見は出さない
- 外部要因ではなく、内部要因で意見出しすること
- 社会的な動きに左右されているか思考すること
上記のように、考えてもムダなことの基準をすり合わせることができます。
基準が身につけば、社員やメンバーの思考力が上がっていくため、今後同様の議論をする際もどんどん効率化を図っていくことが可能です。
コントロール可能/不可能の使い方・3つの手順
最後に、コントロール可能/不可能のフレームワークの使い方・手順について解説します。
以下の3つの手順に沿って手を動かしていきましょう。
テーマ(問題)を決める
コントロール可能/不可能で分類する
分類した内容を深掘りする
手順①:テーマ(問題)を決める
まずは問題を書き出します。
今回は例として「書店A店の売上を改善する」という例で思考していきます。
手順②:コントロール可能/不可能で分類する
次に、コントロール可能/不可能で意見を分類していきます。
上記のように、自分たちで変えられるものと変えられないものを分類しました。
手順③:分類した内容を深掘りする
最後に、分類した内容を深掘りしていきましょう。
- コントロール可能
- 売れ筋の商品量が少なく売り切れ状態が多い →品出しの回数を1日1回増やそう
- 売れ筋の商品が店の奥にある →売れ筋商品を店頭に持ってくるレイアウト変更をしよう
- 店の作業を伝えるマニュアルがない →マニュアルを作成し、全員で共有しよう
- 店の外側にPRができていない →店頭にもポスターを貼って認知を上げよう
分類したところで満足せずに、最後は分類したコントロール可能の要素を深掘りしていきましょう。
まとめ
最後に本記事の簡単なまとめです。
コントロール可能/不可能で思考を効率化する
コントロール不可能な問題は度外視する、その基準をすり合わせる
コントロール可能な問題を効率的に深堀し、解決策を導く
コントロール可能/不可能のフレームワークを使うことで、ムダを排除して思考を効率化することができます。
「多くの選択肢からどれを選べばいいかわからない」
「考えなくてもいいことを考えてると言われる」
上記のような悩みをもっている人は、ぜひ試してみてください!
参考にしてみてくださいね。