よくある疑問
- ファイブフォース分析って何?
- ファイブフォース分析のメリットって何?
- ファイブフォース分析の使い方を知りたい
上記のような疑問にこたえていきます。
ファイブフォース分析は、自社の置かれる業界内の競争構造を5つの視点で可視化するフレームワークです。
「競合の分析ってどうやればいいの?」
「競争が激しいってどういう状態?」
上記のような悩みをもっている人は、ファイブフォース分析のフレームワークを使って、重要な5つの視点を把握しましょう。
この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、本業は東証プライム上場企業の管理職を務めています。
- 上場企業の管理職
- 200名以上の従業員マネジメント経験
- 現在はIT企画部門
- 10億円以上のプロジェクト担当
- 経営層に向けたプレゼンが日常業務
業務はこんな感じです。
フレームワークを使うことは、通常業務で必須レベルです。
(Twitter:@logithin_labo)
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【ファイブフォース分析とは】競合分析のための5つの視点です
ファイブフォース分析とは、自社の置かれる業界内の競争構造を5つの視点で可視化するフレームワークです。
- 買い手の交渉力
- 売り手の交渉力
↓ - 業界内の競争
↑ - 新規参入の脅威
- 代替品の脅威
上記5つの視点で、自社の属する業界の競争構造を可視化します。
マクロ環境よりも、少し絞り込んだ「自社の置かれている業界」を分析対象とすることによって
身のまわりの脅威を把握します。
ファイブフォース=5つの競争要素
ファイブフォースは直訳すると「5つの力」という意味になります。
分析対象となる業界の競争を5つの切り口で整理していきます。
- 買い手の交渉力:自社、消費者、顧客といった買い手の間に存在する力関係
- 売り手の交渉:自社と売り手(サプライヤー)との間に働く力関係
- 業界内の競争:すでにある競合他社との間で起こる、業界内での競争
- 新規参入の脅威:新たな企業の参入により業界内に競合他社が増え、競争が激化するリスク
- 代替品の脅威:既存の商品やサービスが、同様のニーズを満たす代替品によってマーケットシェアを奪われてしまうという脅威
上記の5つの要因が多かったり、強かったりする状態は競争が激しい状態だと把握することができます。
つまり、5フォースそれぞれの要因が強ければ強いほど競争状態が激しく、企業として収益化のハードルが高いことを意味します。
ファイブフォース分析の3つのメリットを解説します
ファイブフォース分析をするメリットは以下の3つがあげられます。
自社の強みや課題を発見できる
収益性の見直しができる
新規参入や撤退の判断材料になる
それぞれ解説していきます。
メリット①:自社の強みや課題を発見できる
まずひとつ目に、ファイブフォース分析は、自社の強みや課題を発見できます。
ファイブフォースで自社を取り巻く競争環境を把握することで
- 自社の競争優位なこと(強み)
- 自社の競争劣位なこと(弱み)
上記を把握することができます。
認識できる脅威に対してどのように対処していくべきなのか、
何を改善していけば良いかを理解できるので、対策につなげることができます。
また、競争状態を把握することで他社の動向にも関心がもてますので、
少し未来にどういう状態になるか予見することもできます。
メリット②:収益性の見直しができる
ふたつ目に、収益性の見直しができる点があげられます。
ファイブフォース分析で自社にとっての脅威を把握することができれば
前述の通り「何を改善すべきか」の対策が立てられます。
- 投資すべきモノ・コト
- 注力すべきモノ・コト
上記の対策につなげることができるため、自社の経営資源をどのように配分すべきか考えることができます。
メリット③:新規参入や撤退の判断材料になる
最後に、新規参入や撤退の判断材料になることです。
ファイブフォースの最大のメリットとしては、客観的視点で業界構造を把握できる点にあります。
- 新規参入を検討している場合 →勝ち目はありそうか、競合に負けないために何ができるか
- 撤退を検討している場合 →今後の収益は保てるのか、利益はどのくらいを見込めるのか
業界の構造を考えつつ、自社の経営戦略に役立てることができます。
ファイブフォース分析の使い方を5つの手順で解説します
最後に、ファイブフォース分析の使い方について5つの手順で解説していきます。
手順は大きく以下の5つです。
買い手の交渉力を分析する
売り手の交渉力を分析する
業界内の競争を分析する
新規参入の脅威を分析する
代替品の脅威を分析する
それぞれ解説していきます。
手順①:買い手の交渉力を分析する
まずはじめに、買い手の交渉力を分析します。
買い手とは、自社の商品やサービスを購入してくれる企業や顧客のことです。
- 想定しているニーズが変化していないか
- 他社の商品やサービスに乗り換えされそうか
- 流行がどうなっているか
上記のようなことを分析するのが、買い手の交渉力です。
このパートは、「いま」自社の商品を提供している顧客が対象となるので比較的分析しやすいかと思います。
まず買い手の交渉力を分析するところから始めるのが、とっつきやすいです。
手順②:売り手の交渉力を分析する
ふたつ目に、売り手の交渉力を分析します。
売り手とは、商品やサービスを提供する側のことです。
例えば、自社がつくっている商品の部品を仕入れている企業があったとします。
その部品は1つ当たり100円で仕入れていましたが、他企業が同様の部品を50円で販売し始めました。
上記のようなことが起きると、自社と同様の商品を低コストで模倣されるリスクが高まりますよね。
このように、商品やサービスを提供する側の分析も業界の競争に大きく関わってきます。
手順③:業界内の競争を分析する
みっつ目に、業界内の競争を分析します。
業界内にどのような競合がいるかを書き出してみましょう。
- どのような競合がいるか
- その競合にはどのような強みがあるか
- その競合はどのような戦略を取っているか
上記のようなことを洗い出すことによって、業界内の競争状態を把握していきます。
手順④:新規参入の脅威を分析する
よっつ目に、新規参入の脅威を分析します。
新規参入の脅威とは、その業界への参入することのハードルの高さといった意味合いになります。
- 大幅な設備投資が必要
- 技術の習得難度が高い
- 資格が必要
上記のようになことを洗い出すことによって、新規参入の脅威を把握します。
逆に、大きな要素が出てこない場合は、新規参入がしやすく競争が生まれやすいことを意味します。
手順⑤:代替品の脅威を分析する
最後に、代替品の脅威を分析します。
代替品の脅威とは、既存の商品やサービスと同様のニーズをさらに高いコストパフォーマンスで満たすことができるかどうか、といった意味合いです。
- スマートフォン →パソコンと電話の機能を持つ(つまりパソコンはいらなくなる)
- 電子書籍 →スマホで本が読める(紙の本はいらなくなる)
上記のように、いままで使用していたものの代替になるものが脅威です。
代替品の脅威を把握することで、自社の商品やサービスがいまと同様の価値を持ち続けられるのか
それとも、何か違う分野に投資しなければ勝ち残れないのか、といった要素を把握することができます。
まとめ
最後に本記事のまとめです。
ファイブフォースは5つの要素で業界の競争状態を把握します
ファイブフォースで客観的にみることで自社の強みや収益性を見直すことができます
ファイブフォースで洗い出した要素をもとに、新規参入や撤退の判断材料にすることができます
ファイブフォース分析は、自社の置かれる業界内の競争構造を5つの視点で可視化するフレームワークです。
「競合の分析ってどうやればいいの?」
「競争が激しいってどういう状態?」
上記のような悩みをもっている人は、ファイブフォース分析のフレームワークを使って、重要な5つの視点を把握しましょう。
ぜひ参考にしてみてくださいね。